
野球の珍プレー:三塁で二人の走者の占有権混乱
一死走者二・三塁。打者は遊撃ゴロを打った。三塁走者は本塁に向かった。それを見た遊撃手は本塁に送球。三塁走者は三塁に戻ろうとして三本間に挟まれた。
捕手は三塁走者をアウトすべく三塁方向に走者を追った。ところが三塁ベースには既に二塁走者が進塁していた。三塁ベース上に三塁走者と二塁走者の二人がいた。この時に、捕手は二人の走者にタッグするとともに大声で三塁走者に向かって「アウトアウト」と叫んだ。
すると三塁走者は何を勘違いしたのかベースを離れた。捕手は再び三塁走者にタッグ。審判員は三塁走者に向かってアウトコールした。
二人の走者が一つの塁を占有することはできない。塁を占有できるのは前の走者。この場合は三塁走者だ。だから二塁走者はタッグされてアウト。だが、三塁走者はタッグされてもアウトではない。なのに捕手の「アウト、アウト」のコールに騙されて離塁してしまった。
野球選手は意外に一つの塁に二人の走者が占有した場合に、どちらに占有権があるか知らないのだ。この捕手はその盲点をついて三塁走者に向かって「アウトアウト」叫び騙したのである。
こんな場面を私は見たいと思っている。一死走者二・三塁になって打者内野ゴロで三本間挟殺場面をわくわくして見ている。
これも球場で見る野球の楽しみの一つである。