胴上げされる監督の種類
●外野手監督はチームリーダーになる素質は希薄。
ピンチを迎える。捕手がマウンドに行く。内野手もマウンドに向かって行く。集まった捕手、内野手は投手を囲んで、どうピンチに対応しようかミーティングを始める。そんなときに外野手は、各ポジションにポツンと立っている。中には、我関せずと、バッティングの素振をしている外野手がいる。
こんな場面を見ると、外野手はチームリーダーになれる素質は希薄なのではないかと思う。 その証拠に、いままでに優勝した監督のポジションを調べたら、投手、捕手、内野手が多く、外野手で優勝した監督は少ない。
●外野手監督は人柄の良さで選手を引っ張る。
代表的な外野手出身監督の若松、山本、大沢、秋山、真中など外野手出身監督は、どちらかというとコーチ・スタッフ・選手の意見を聞き、選手の自主性を尊重し、人柄の良さでチームを引っ張っていくように見える。
●投手・捕手・内野手監督はリーダーシップ型。
一方、投手・捕手・内野手の監督は、しっかりした野球理論を持っていて、コーチ・スタッフ・選手に指示をどんどん出して、引っ張っていくタイプが多い。例えば、ID理論の野村監督、守りの野球森監督、カンピュータの長島監督、熱血漢の星野監督などである。これらの監督は投手・捕手・内野手出身で、リーダーシップ型になる傾向があるようだ。
●胴上げしたくなる監督
リーダーシップ型の投手・捕手・内野手出身監督は、選手側から見ると、この監督の指示通りにやって勝ち続けて優勝するようになる。 一方、人柄の良さとコーチ・スタッフ・選手を尊重する監督は、選手から見ると、この監督を何とか胴上げして上げたいと思うようになり、選手が予想外の力を発揮し、優勝するようになる。