開幕にプロ初打席が代打で本塁打を放った唯一人の選手は?

1958年(昭和33年)から2015年(平成27年)までの日本野球機構の公式スコアシートを野球殿堂博物館で閲覧できるようになった。

そこで、プロ野球史上たったひとりの「Only Play」選手、初めての「First Play」を見つけて、そのプレイの内容をスコアシートで読み解いた報告をする。

 

今回は開幕にプロ初打席が代打で本塁打を放った唯一人の選手――広永益隆を取り上げる。

広永益隆は実働11年間にダイエー、ヤクルト、オリックスと3球団を渡り歩くが、その球団で記憶に残る本塁打を放ち「持っている打者」を示している。

例えば、1990年にダイエー時代に日本プロ野球通算6万号となる本塁打を放った。

ヤクルトへ移籍した1995年4月20日の巨人戦で代打サヨナラ本塁打を放った。

オリックスでは1998年7月7日に16連敗中のロッテを17連敗に突き落とす代打満塁サヨナラ本塁打を12回裏に放った。

 

広永益隆の最初の記憶と記録に残る本塁打の軌跡を追ってみよう。

1989年4月8日日本ハム対ダイエー戦(東京ドーム)のプロ初打席が代打で本塁打を放った唯一人の選手になる。

ダイエーはスコア1-2とリードされた5回表に6番岸川勝也は見逃三振、7番若井基安が四球、8番吉田博之も四球、ここで広永益隆は代打で登場する。

日本ハムの西崎幸弘投手からボールカウント3-2ストライク後の6球目を右中間席に逆転3点本塁打を放った。

このように広永益隆の最初の記憶に残る記録が開幕にプロ初打席に代打で本塁打を放った唯一人の選手なのである。