毎回奪三振&打者全員から奪三振記録した投手は誰だ?
1958年(昭和33年)から2015年(平成27年)までの日本野球機構の公式スコアシートを野球殿堂博物館で閲覧できるようになった。
そこで、プロ野球史上たったひとりの「Only Play」選手、初めての「First Play」を見つけて、そのプレイの内容をスコアシートで読み解いた報告をする。
今回は毎回奪三振をマークし、且つ、出場打者全員から奪三振をマークした投手を取り上げる。
毎回奪三振記録はセ・パリーグで延べ136試合ある。セリーグでは金田正一投手が5度している。パリーグでは松坂大輔投手が5度している。
一方、1試合で打者全員から奪三振を記録した投手は何人いるだろうか?
パリーグで5人(松坂大輔、大場翔太、涌井秀章、岩隈久志、則本昴大)、セリーグ投手では1人(川上憲伸)いる。
2017年に8試合連続2桁奪三振記録をマークした則本昴大投手は毎回奪三振記録をマークしていない。
一例をあげよう。
2014年9月19日楽天対日本ハム20回戦で13奪三振を記録した。このときに打者全員から奪三振を記録しているが、1回に奪三振記録なしなのだ。
それでは打者全員から奪三振を記録し、且つ、毎回奪三振を記録した投手はいるのだろうか?
1人いるのだ。
その投手はロッテの涌井秀章投手。一覧表を見てください。
毎回、且つ、全員から奪三振を記録している。9回まで橋本将打者から三振を獲れなかったが、橋本将から奪三振して3アウトチェンジにして試合は終了した。投球数は164球で三振に要した球数は74球。得点3-1で勝利投手になった。
打者全員、且つ、毎回奪三振を記録したたったひとりの投手になった。
因みにこのときの球審は橋本信治審判員である。