なんで亡くなると人は必ず「天国へ行く」というのかな?
今日も、原節子と小津安二郎監督のことを書きます。
昨日、NHK番組「新・映像の世紀」を見た。ロックフェラーが亡くなるときファードがお見舞いに訪れる。 ロックフェラーが「さらば天国で会おう」と最後の言葉をいうと、フォードは「あなたが天国に行けるなら」と返す。ロックフェラーの生前の行いを振り返ればどう考えても天国にはいけないだろう。
両者のことばを聞いたときに小津安二郎の言葉をおもいだした。確かではないが、こんな言葉を言ったのを読んだことがある。
「天国なんか行っても楽しくない。地獄に行けば悪友がいるからきっと楽しい」と。
だいたい生前の行いを振り返って、天国に行ける人間など少ないだろう。
なのに人が亡くなると皆な「天国に行く」という。おかしい。多くの人は地獄にいくのでは……。もちろん私などは生前の行いを振り返ると地獄行きだと思う。
そして、周りの友人を見てもどう考えても天国に行けそうな人間はいない。 というわけで、私も小津安二郎のいうように「地獄に行って悪友を待とう」と思う。
もちろん原節子は天国へ行くだろう。結局、原節子と小津安二郎は縁がなかったのかも……。
写真は小津安二郎監督:Wikipedia:ウィキペディア画像より