さびしいことは続くものだな。鶴見俊輔と加藤武が亡くなった
2015年7月20日に鶴見俊輔氏が亡くなった。続いて7月31日に加藤武氏が亡くなった。
この歳になると、青年時代に触れた人たちが亡くなっていく。
さびしさを感じる。
鶴見俊輔氏は私が18歳から20歳ごろかな立て続けに『誤解する権利 日本映画を見る』『折衷主義の立場』『日常的思想の可能性』『限界芸術論』を読んだ。
漫画や映画から社会を分析する見方に感銘した覚えがある。
また赤坂の清水谷公園から出発し新橋の土橋まで歩く「ベ平連」のデモをともに歩いた記憶がなつかしい。
俳優加藤武はなんといってもちょい役といっては失礼かもしれないが、2本の映画の先生役が忘れられない。
1本目は鈴木清順監督、高橋英樹主演の『けんかえれじい』のマンモス先生。出席簿で生徒の頭を上から叩く。昔はこういう先生がいた。その叩き方がさまになっていた。
もう1本は浦山桐郎監督、吉永小百合主演の『キューポラのある街』の中学校先生。
小百合の担任の先生で勉強を続けたいなら夜間高校に通いなさいとアドバイスする。
最後に忘れられないのは黒沢明監督の『隠し砦の三悪人』の映画が始まる早々殺された落武者の無残な死体。
両人とも私の青春時代に記憶に残る方だった。
ご冥福を祈る。