WBCはベースボールであって野球ではない
WBCメキシコ対カナダで両軍合わせて7選手が退場となる大乱闘があった。
9回、6点をリードするカナダの先頭打者がバント安打で出塁した。バント安打を許した直後、三塁手はこの安打を自分に対する侮辱と思い投手に故意死球を要求した。
球審から警告があったにもかかわらずメキシコの投手が、打者の背中に当てた。その結果、両チームが大乱闘になった。
故意死球したのは、ベースボールでは大差でのバント安打は相手を侮辱するマナー違反とされているからだ。
山本監督に対して記者からこの大乱闘について質問が飛んだ。「ルールにのっとってやるだけです」と回答した。
ベースボールと野球の違い。それは文化での違いでもある。ベーズボールではまずマナーがあって、ルールがそれに続く。
例えば、本塁打をした打者がガッツポーズすると報復を受ける。これは本塁打で投手を負かせた。その上に、ガッツポーズして、観衆の前で投手のプライドを傷つけた。ベースボールはこれはマナー違犯として許されざる行為なのだ。
山本監督は「ルールにのっとってやるだけ」というが、これは野球の考え方で、ベースボールはルールよりマナー優先だということを胆に銘じておくことだ。
乱闘など起こって選手がケガしたら大変だ。
幸い山本監督は報道陣に「何点差でバントだったの?」などと逆質問していたということなのでマナー優先をわかっているのだと思うが……。